防犯家具

船箪笥とは?江戸時代の収納家具に見る防犯の知恵

船箪笥の一つ、銭箱

日本の伝統家具の中には、収納だけでなく防犯の工夫が施された家具が存在します。その代表的な例が「船箪笥」です。船箪笥は江戸時代から明治時代にかけて商船で使われていた家具で、重要な書類や金銭などを保管するために作られていました。頑丈な構造と収納の工夫が特徴で、現在でも日本の家具文化を語るうえで重要な存在とされています。


船箪笥とはどのような家具か

北前船のイメージ

船箪笥とは、江戸時代の北前船などの商船で使用されていた収納家具です。船主や船頭が金銭や帳簿などの重要なものを保管するために使っていました。船上では揺れや衝撃が多く、また盗難のリスクもあるため、船箪笥は非常に頑丈な作りになっています。

厚い木材で作られた本体に、鉄製の金具が多く取り付けられているのが特徴です。重厚な金具は装飾としての意味もありますが、家具の強度を高める役割も持っています。持ち手が付いているものも多く、必要に応じて持ち運びができる構造になっていました。

船箪笥に見られる収納の工夫

和箪笥のアップ

船箪笥には、収納構造にもさまざまな工夫が施されています。外から見ると普通の引き出しに見えても、内部にはさらに別の収納が設けられているものがあります。こうした構造は、収納スペースを効率よく使うための工夫でもありました。

また、収納場所が簡単には分からないように作られているものもあります。万が一盗難が起きた場合でも、貴重品をすぐに見つけられないようにするための工夫と考えられています。このような仕組みは、現在「からくり家具」と呼ばれる家具にも通じる考え方です。

からくり家具の仕組みについては別の記事でも紹介しています。

まとめ

船箪笥は、江戸時代の商船で使われていた収納家具であり、頑丈な構造と収納の工夫が特徴です。船上という特殊な環境の中で、金銭や重要書類を安全に保管するためのさまざまな工夫が施されていました。現在では骨董家具として知られていますが、収納の工夫や防犯の考え方を知るうえでも興味深い家具といえるでしょう。

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